サドル高さが限界~ブリッジ加工 YAMAHA FG-150F

やっとちゃんとした寸法のサドルを手に入れたのでサドル交換を始める。

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やはり古いFGは当然のように弦高が高く、このギターも4.2ミリある。
トラスロッドは締まりきっているが、反りは許容範囲の順反りで問題ない。 少し元起きはしている。
弦高3ミリ以下にしたいが・・・
そうするには2.4ミリ以上サドルを低くしないといけないが、そうするとブリッジのサドル溝に埋まってしまう。

元起きはどうにもできないし、ブリッジを削るしかないかな・・・
方法を探してるとYouTubeにオレにもできそうなブリッジ修正の動画があった。


https://youtu.be/AehnIrIG3cA
ブリッジ上部全体を削るのではなく、弦の通り道だけを削る方法。
全体を削りサドル溝が浅くなるとサドルの保持力、安定性も悪くなりそうだし、正確な溝彫りはトリマーや治具が必要だしで、この方法でやってみることにした。

まずサドルを作成。元のサドル高さを目安に、とりあえず弦高3ミリ狙いで作った。

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ブリッジに取り付けるとサドルの上面とブリッジ上面が、ほぼ同じ状態。

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ブリッジを加工する。
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ヤスリやルーターを使って、ブリッジピン穴の溝切り。
そして弦の通るところだけブリッジを削る。
そうするとブリッジ上部よりサドルが低くても弦はサドル上部だけに乗る。

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弦を張ってチューニングしてみてブリッジ上部に触れずにサドルにちゃんと乗っているか、音も確認。

これが意外と苦労した。ブリッジピン穴からサドルまでの溝はかなり思いきって深めにしないとサドルへのテンションが弱くて音がビビったり詰まったりした。
特に1、2弦の溝を何回もやり直した。
逆に反対側の溝は弦さえ触れていなければいいのでわずかに削るだけで良さそうだった。

とりあえずサドル加工は完了。

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弦の進入角度はちゃんとついているが、6弦の太い部分がサドルに乗ってしまっている。溝を深くした影響だが音にも悪影響が出ると思うので、以前ネットで見かけた方法をやってみる。
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弦のボールピースを切り取り通す。
ちょうど何回も弦を張ったり緩めたりしていたら3弦が切れたので全部の弦のボールピースを切り取り付けた。
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内部の収まりも通常よりしっかりした感じ。

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弦高は計算どおりで3ミリ。これ以上下げるとテンションがちゃんとかかるか不安だし、音も悪くなりそうなのでこれで良し。
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ナットの交換にはいる。
ナットとヘッドの境目にカッターをいれてから叩いて外したが、ヘッドの突き板が剥がれてしまった(ToT)
もっとしっかりカッターをいれて、テープで保護しなきゃダメだったな
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ダイソーの木部補修ペン、マニキュアのクリア、瞬間接着材で補修
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気を取り直してナット加工。 元のナットと同じ寸法に高さと厚さを削って取り付け・・・
たが・・・
弦溝が深くて6弦の解放が少しビビる(ーー;)
いつも溝付きのナットを買っているが、このナットの溝は深めだった。
このナットはもう使えないので外して新たなナットを取り付け。
いつもよりわずかに6弦寄りにずらして接着。
溝深さの調整して完了
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このギターはフォークタイプのボディで小ぶりで、とても軽い。
音が軽くなりすぎるのもイヤなので弦の太さはライトにした。

フォークサイズだが音量、低音域もしっかり鳴る。
持っているFGのなかで弾きやすさも一番いい♪
気に入った!
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またヤマハFGの良さを感じた。
どのFGも弦高は高いけど、やっぱ作りが良くて元々ちゃんと鳴るギターなんだろうな。
46年の時を経て元気に蘇った感じが堪らない!