トップ膨らみ修正、バインディング剥がれ修理 Kansas W-180

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トップがかなり膨らんでいる。
横から見るとブリッジが傾いている。
弦高は極端には高くもなかったし、ブリッジの浮き、剥がれもないが、悪影響が出そうな感じだし修正を試してみる。
ホームセンターで板、全ネジ、ナット、プレートを買ってきて治具を作り装着。

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この状態にして、蒸気、熱を加えたりすると早く修正できるが、ブレーシングや力木の剥がれが起きるリスクもあるようなので、このまま1ヶ月待つことにした。
その間に他にできる事をして待とう。

トップ側のくびれ部分のバインディングの剥がれ、裂けがある。
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経年で木が動き、バインディングも縮んだりしてるので、このまま接着、圧着してもダメらしい。
キレイに剥がせればネック根元まで剥がして接着するようだが、割れたり裂けたりしてるので無理っぽい。
バインディングに切れ目を入れて瞬間接着剤で接着。たまたま持っていた太いゴムバンドで固定した。
切れ目、裂け目の隙間は数日かけて瞬間接着剤を充填した。
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隙間からはみ出した接着剤をカッターで慎重に削り、サンドペーパー、コンパウンドで表面をならした。
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次はペグをヘッドから外して磨きあげようと外しながらペグの確認をしていると、がたつきが大きくスムーズに動かない物もあり磨いてグリスアップしても無駄になりそうだ...
次回はペグ交換だ!

Kansas W-180

コロナ禍で給料が減り色々と抑えた生活をしていたが、ここんとこ急激に忙しくなり収入も戻ってきた。
とたんにムズムズと欲が出る。
そしてヤフオクをチェックし気になったアコースティックギターを落札。
気になったのは、春日楽器や、クロサワ楽器、木曽スズキなどで、落札したのは「Kansas W-180」というギター。こだわった感じの見た目に惹かれて競り合って落札。
今まで買ったアコギの中では一番高額で5250円プラス送料1400円。

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ハードケース付き。見た目高級感あるけど、型番からして廉価版ギターだろうな

ウクレレで有名なキワヤが販売で木曽スズキが製造のギター。ラベルや本体にシリアルナンバーは無く、製造年は不明だけど70年代のギターかな。
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ヘッドのロゴ、インレイがいい! ポジションマークも目をひく
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バックは3ピース風
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破損箇所や問題ある箇所がないか全体をみる。
出品者が軽く拭き掃除したようで外部は極端には汚くなかったが、サウンドホール内にゴキブリの死骸があった!

ブリッジピンが一本折れている。

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トップの膨らみが大きく、横から見るとブリッジがかなり傾いている。 ブリッジの剥がれは無い。
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バインディングの剥がれ
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張ってあった弦でチューニングしてみる。
弦がボロボロでチューニングは合わないが、トップが膨らんでいるわりに弦高は極端には高くなく、ネックを握った感じも良さそうだった。

今までやった事のない修理だが、調べながらいじっていこう♪︎

木製ギターラック作成

息子が部屋を移動したいと言うので空いてる部屋の整理を始めた。 
ここ数年でギターいじりにはまり、数は増える一方だが壁にただ立て掛けて置いてある状態。
2ndストリートで1本600円ほどで普通のギタースタンドは買えるが場所を取るし金もかかるので数台まとめて置けるギターラックを自作することにした。

作成にあたって、こちらのサイトを参考にさせてもらいました。

https://mag.mysound.jp/post/330

ラックを置くスペースを測って材料を購入。
幅約850㎜のラックにする。
長さ1800の1×4の木材を3本696円、ф30×910の丸棒1本487円をナフコで購入。

ダイソーで貼り付けるフェルトを3枚購入。
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手持ちギターやスタンドの大きさを見つつ材料を切断。
脚の出前にくる部分はジグソーで角を丸く切断しサンダーで形を整えた。

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ウクレレの再塗装に使ったポアーステインで着色して1日乾燥。

土台部分の組み立て。

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縦の柱位置は土台に手持ちギター、ベースを置いてみて位置決めした。

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ネックピローの丸棒を長さ50㎜にノコで切断。
フェルトシートを丸棒と土台のギター低部があたる部分に貼り付け。
たまたま塗装した色と合った♪

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手持ちのギターを置いてみてネックピローの位置決め。アコギ2本と残りはベース、ギターを置くように。
ジャズべは左右均等じゃなく低部の形状からも右向きに置かないと安定しないので、そのようにした。

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この部分は木工ボンドも着けてビスどめした。

完成☆

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何本置くとかきっちり設計はしなかったが、アコギ2本、ギター、ベース5本、計7本置けるラックが出来た。

切断寸法を間違えて1×4をもう1本買ったり、ノコの歯がダメになっていたので買ったりしたが、材料費だけなら1500円ほどでギターラックが作れた。

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これであと何本かギターが増えても大丈夫だ( *´艸)

ウクレレ Famous fu-120 タスクのナット、サドルに交換

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塗装が終わって音の確認の為、弦を張って鳴らしてみた。
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元々付いていたプラスチックのナット、サドルと新たに付けるタスクのナット、サドルとの音の違いを確かめたかったから。
アコギのナット、サドル交換は4本やったが全て牛骨製だった。タスクも試してみたかったがナット、サドル、ピンを揃えて買えば3千円近くかかってしまうので出来なかった。
ウクレレならピンはないのでタスク製のサドルとナットを買ってみた。

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サウンドハウスで買ったけどウクレレ用のナット、サドルは1種類づつしかなかった。ナットは寸法もちょうどよい黒いナット。サドルは白いのしかなかったのでアコギ用のサドルを注文した。

サドルから作業。

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かなり大きいのでノコでおおまかに切って電動ドライバーに研磨ビットを付けて削り。 

着いていたサドルの寸法に合わせてサンドペーパーで慎重に上面を削り。 
同じ寸法まで削れたらオリジナルサドルと同じように上面に角度を付けて削る。
弦ごと細かく角度はついてなくて、こんな感じ。

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ナットの取り付け
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元のナットに木ぎれをあててハンマーで軽く叩いて外し、ヘッドに残った接着剤をヤスリ等できれいに取り除く。

購入したタスクナットはオリジナルナットとピッタリ同じ寸法なのでそのまま瞬間接着剤で接着。

そして弦を張ってみる
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弦高は3.5㎜でまだ高め。ナット溝も浅いので、サドルをもう少し削ってからナット溝を慎重に削っていく。

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3㎜になった。 ナット溝もサドルも、もう少し削れるが弾きやすいしこれくらいで良しとする。
オクターブのピッチもまぁ良し。

さて、プラスチックとタスクの音の違いだけど、高音域のキンキンした感じがまろやかになり、全体的に音のまとまりも良く感じた。パッケージの説明にあったが、倍音の鳴りが良くなったのか。

プラスチックより音が良くなるのは確かだが牛骨との違いはわからないので、またアコギで試してみたいと思った。

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定番の国産メーカーのフェイマス。評判どおりの間違いないウクレレだと感じた☆

Famous ウクレレ fu-120 サイン消し~オイルフィニッシュ

アコギよりも手軽に弾けるウクレレを最近よく触れている。
夜勤帰りの車のラジオでかかっていた曲が良くて検索してみた。
ジェイソン・ムラーズ I'm yours 2008年の曲だった。
大ヒットした曲らしく、検索したら動画付きのコード譜があったのでアコギ、ウクレレで弾いてみた。

YouTubeウクレレ練習動画だとウクレレ向けに原曲と違うコードになっているのが多くて開放の押さえやすいコードがほとんどで、手軽、簡単に楽しんで気にならなかったが...
I'm yoursを原曲キーでBやF#みたいに全弦を押弦するコードを弾くとピッチのズレが気になった。
ゼンオンの古いウクレレを弾いてるけどナット、サドルが木製の一体型で調整もできない。
ムズムズと新たなウクレレが欲しくなってしまった。

前からヤフオクに目を光らせてはいたが希望額の範囲内で落札できた。

Famous fu-120

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送料入れて4千円。入門器の定番みたいだが5千円以下だったら欲しいと思っていたメーカーのウクレレ

品名から1998年以前のウクレレらしい。サインが気になって出品者に質問したら埼玉のバンドのギタリストのサインだと。

いつものように実家に届き開封

キレイだ☆ 最近までちゃんと使われていたのか、出品前に弾いてみたのか。チューニングがほぼ合っていた。
弾きやすい! 音もまぁ良い。
ゼンオンのウクレレフリクションペグが使い物にならなくてギヤペグに替えたけど、このペグは大丈夫だ。
とりあえず弦の交換とサイン消しかな。

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気になってこのサインのバンドを検索してみたらわずかに情報はあったが、現在も活動してるかは不明だった。

サインの部分をエタノールや、レモンオイルで拭いてみたが全然おちない。
歯みがき粉、コンパウンドも効果無し。
1500番のサンドペーパーで擦ってみる...

ダメ。こんなに消せないとは思わなかった(ーдー)

良くないとは思いながらも家にあった落書き消しを使ってみた。

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サインは消えたがやはり塗装までおちる。

リフィニッシュ!!

トップとバックをペーパーで塗装落とし。
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バックはサンダーで削った。
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80番、120、240、400と研磨した。

塗料はワシンのポアーステインにした
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最近塗装する時は100均の水性ニスを塗った上にクリアラッカースプレーを吹いてたが、最初の塗装が溶けたり、ベタつきがなかなかとれなかったり失敗が多かった。

以前、古いSGをリフィニッシュした時にこの塗料を使っていい仕上がりになったので今回はこれで塗装。

エレキじゃないので慎重に薄塗りするため、布にステインを付けてすりこむように色を着けたあとすぐに空拭き。

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元の色に近くて良かった!

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一晩おいて、艶だしと表面保護のためワシンの木彫りオイルを塗る。

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刷毛で塗ったら布ですりこみと拭き上げ

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また一晩乾燥。

今度は木彫りオイルを塗ってすぐに400番のペーパーで油研ぎしたあと拭き上げ。
気温が高くて乾きが早いのもあるが、綿のシャツの切れ端で拭き上げると繊維が落ちて付着してしまった。
どうにもならないので、とりあえず10時間後に表面は乾いていたのでスチールウールで軽く擦ってからマイクロファイバークロスで拭き上げ。
繊維は落ちたが艶も落ちてしまったので翌日またオイル塗り~油研ぎ~オイル塗り~と繰り返し。
前日に拭き取りに失敗したので今度はペーパーウェスを使ってみたら繊維の付着もなくキレイに拭けた。
下地のステインは多少落ちて薄くなったが、まぁ納得の仕上がりになった。

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ZEN-ON RF-150 セットアップ

指板の接着が完了したのでフレット磨きをし、指板をローズウッドオイルで仕上げ。
今まで手に入れた古いアコギはブリッジプレートの傷みがヒドイのが多かったけど、このギターはそんなにヒドイ傷みはないのでささくれだった部分や穴まわりを軽く削ってタイトボンドで隙間を埋めてみた。
弦を張ってみる。指板の修理をしたしエクストラライトゲージの弦にしてみた。
チューニングを恐る恐る合わせる。ネック、指板は問題なさそう。
弦高は4ミリほどある。サドルの削りしろはあるのでオリジナルサドルの高さを参考に牛骨サドルを調整。

愛用してるAmazonの牛骨セットをオリジナルオイルに数日浸けこんでおいた物を使用。

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結局ブリッジからサドルが出る限界まで削った。そしていつものようにブリッジピン穴の溝切りも。

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サドルが完了したらナットも交換

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ナット溝の深さを調整して完成☆

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弦高は約2.7ミリ

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ピックガードの形とハチドリの絵がいい!

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サイドとバックはメイプル系かな。木目がいい!

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さて見た目は素晴らしいが音は・・・
正直、持ってるヤマハFGの160、201Bと比べてピンとくる音はしないな~。
ボディ幅が薄いからか音量もちいさめ。
しかし指板修理の影響も全くなくハイフレットまでキレイに鳴り、オクターブピッチもいい。
ネックの形状は太め。持っているヤマハ、アリア、モーリスどれとも違う感じだ。 

息子の感想も聞いてみようと弾かせてみると
「軽いし薄いし家にあるギターの中で一番弾きやすい。」

オレは見た目以外にピンとくるポイントがなかったから予想外の息子の高評価に安心。

そのまま息子の部屋に置いてきた。

指板剥がれ修理 ZEN-ON RF-150

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ヤフオクで落札したギターを開封しチェックしたら、この状態( ; ゚Д゚)

直して使えるギターになるのか不安ながら修理開始。

7~14フレットあたりまで剥がれている。経年でなってしまうのか、なにかの衝撃でなったのかはわからないが、初めての症状。

準備したものは、タイトボンド、注射器、クランプ
タイトボンドは過去、ヘッド折れの修理やブリッジプレートの修理で使用。
ヘッド折れの時に購入したが使いこなせなかった注射器も使ってみよう
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クランプは指板からネックヒールに届く大きさの物が無かったので800円ほどで購入。

トラスロッドを緩めて指板を押さえつけてみると手の力でもわりとフラットになりいけそうだ。

指板側にかますアルミ材を準備しクランプ位置も確認。
タイトボンドを着けたら素早くクランプして固定しなきゃだから慎重にシュミレーション。
タイトボンドを水で溶いてゆるくして注射器に入れて指板の隙間に注入。隙間が広い部分は直接タイトボンドを塗り、薄いヘラで押し込みまんべんなくボンドが塗れたら素早くクランプ。

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ボンドが溢れるので濡れ雑巾で拭き上げ。 少し時間がたつとまたボンドが滲み出てきたりするのでマメに確認した方がいいね。
翌日見たら、染み出たボンドがピックガードにつたってしまって、剥がせるけどキズをつけてしまったのでもっと注意しとけば良かったと反省。

クランプ中にペグを外して磨いたり。
1日たち乾いてくると隙間がまた出てきたのでタイトボンドを注入し、メイプル材の削った粉をボンドに混ぜて塗ってみた。
丸2日たちクランプを外した。

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アルミ材や差し金をあててみるとフラットに接着できたようだ。
ネックと指板に段差がある部分はサンドペーパーをかけて滑らかにした。ボンドの目立つとこは木部補修ペンでごまかして終了。

さぁあとは弦を張ってみて問題なければいいが。