ブリッジ浮きとブレーシング剥がれ Kansas W-180
以前ブリッジ浮きを簡易補修してみたが効果なく放置してたKansas
YAMAHA FG-160のメンテをして弾きやすくなったし、このギターも自分でできる範囲でキッチリとメンテして使えるギターにしたいなと。
ブリッジの浮きはこんな感じ
やはりブリッジをちゃんと剥がしてトップ、ブリッジの接着面をしっかり修正して張り直さないとダメだね。
弾きながら色々チェックした。
音もなんか薄っぺらく感じるし、弾きにくい。
弦高は持っている他のギターと同じくらいの高さだが。
ナットがブラス製で調整しづらかったので、もっとナット溝を追い込んだ調整をしないとダメか。
ボディ内部も確認してみると...前に気づかなかったし気にもしてなかったが、トップ側のブレーシングが剥がれて隙間がある( ゚ロ゚)!!
剥がれは上部の1弦側。
トップが膨らみ、ブリッジが剥がれてくるくらいだから内部のブレーシングもこうもなるよな~
どうやって修理すればいいか調べて準備。
まずはブリッジを剥がす。
あて布をしてアイロンで加熱。高温でやった。
端からヘラを入れる。結構ガッチリ貼り付いていてヘラがなかなか進まない。
ヘラを数本使い、加熱してはヘラを動かしてを繰り返し。
外れたが、トップ材もかなり剥がれてしまった。
タイトボンドと瞬間接着材で剥がれたとこを接着。
ブレーシングの接着にはいる。
タイトボンド、ダイソーで買った注射器、ヘラ、薄いプラスチックを切ってヘラ代わりに
接着するブレーシングの位置をわかりやすくするため、マグネットで位置を探りながらマスキングテープを貼った。
トップ膨らみの矯正のため自作したクランプで、トップ、バックをクランプし内部からはブレーシングを押し上げる。
この押し上げる道具は水道管の継手と丸棒を使ってやってみました。
道具の準備をし、作業をイメトレし開始!
注射器にタイトボンドを入れブレーシングの隙間に注入。 ヘラで隙間にしっかりボンドが入るように押したり撫で付けたり。
手探りなので難しい。 鏡で確認しボンドがちゃんと塗れてるか確認したらクランプ。
外側を思い切り押さえつけたら内部からもブレーシングを固定。
はみ出たり垂れたボンドを濡れタオルで拭き取り、丸1日固定。
クランプ、内部の突っ張りを外してみる。くっついてはいるが、ボンドをつける範囲、量が足りない感じがして心配なので、もう一度ボンドを塗りつけ固定。
湿度の高い梅雨時だしトップの膨らみ矯正にもいい時期かと思い、10日ほどこのままにしときました。
ブリッジの接着に入る。
ボディーの凸凹の大きい所は彫刻刀で削り、あとは120番のペーパーで研磨。
ブリッジの接着面も研磨。トップの膨らみに合わせてRをつける感じで削ってみたが、そんな上手い具合にはいかず、はまりそうだったので結局、普通にフラットに削りました。
いよいよブリッジの接着。
クランプが3つあればブリッジピンを2ヵ所に入れてからクランプすればいいんだけど、クランプ2個と自作の治具だと、ブリッジピンを入れて固定できないので、不要なブリッジピンの頭をブリッジの面より出ないくらいにカットして使いました。
タイトボンドを塗りブリッジにピンを入れ、自作治具でブリッジを挟みこみ、両端をクランプ。
内部
クランプしはみ出たタイトボンドを濡れタオルで拭き取り24時間固定した。
翌日、クランプを緩め治具を外す・・・
しくじった!
治具がガッチリ接着されてしまった。治具の表面にビニールテープとか貼り付けとかなきゃ、こうなるよな💦
表側はカッターで切れ目を入れてヘラを入れて外れたが、内部はどうしよう・・・
タイトボンドの剥がし方を検索してみる。
熱を加えてから何とかするしかない。
家にある普通のドライヤーではサウンドホール内には入らないので、ドンキで小さいドライヤーを1000円で購入。
内部から外に出てるネジを緩めてボディー内部に引っ込めて手で掴めるようにしてからドライヤーで加熱。
熱すぎてドライヤーが止まってしまうくらい加熱した。
そして内部に出てるネジを掴みゆすってみると、そんなに抵抗なく外れた\(^o^)/
ブリッジプレートを少し痛めてしまったが、元々補修するつもりだったので、この程度で済んでよかった。
大きなメンテは終わったので、あとはゆっくり仕上げよう。